今年度の芸術鑑賞教室が行われました。近隣中学からの生徒もあわせて、５００人以上の生徒が鑑賞しました。
　今年度の内容は、人間国宝、一龍斎貞水さんとお弟子さんの一龍斎貞橘さんによる講談でした。最初は、貞橘さんによる講談と講談入門。話芸の話から講談と落語の違いまでわかりやすく楽しくお話をしていただけました。

　講談について理解を深めたところで、貞水さんの立体怪談。最初は易しい解説から入ったかと思うといつの間にか怪談です。講談が進んでいくと、生徒達はこの世界にどんどんと引き込まれていったようです。会場は水を打ったようにシーンとなり、貞水さんの声と効果音のみが会場に響き渡ります。
　
　講談だけでも怖かったのに、効果音や照明がそれを更に際立たせていきます。頭の中の劇場で怪談劇が演じられているようでした。

　講談の最後には、ドッキリサプライズ。障子を破って出現した幽霊が会場内を彷徨いました。
演目が終了した後の静寂の後に会場は少し騒然となりました。講談は難しいのかと思っておりましたが、生徒のこれらの反応を見ていると、芸術鑑賞教室の目的は達成できたのではないかと思います。